私の就活物語7〜最終面接と初めてのSPI〜
「私の就活物語6」で書きました通り、私は思いがけない展開で、4月に最終面接とSPIテストへの切符を掴んでしまったのです。
ちなみにSPIテストとは、
新卒採用に使われる「適性検査」のことです。
問題の内容は大きく分けて2つ。
1つは基礎的な能力を測る「能力検査」(簡単に言えば数学と国語)、もう1つは、人となりを把握するための「性格検査」です。
就活生は就職活動が本格化する前の2月ごろから勉強し始めるのが一般的。
私もなんとなくは進めておりました。
その為、私はこれといって勉強する速度を上げるわけでもなく、なんとなくSPIテストの対策をし、なんとなくその企業を研究して、その日を迎えたのです。
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私の就職活動において、初めての最終面接とSPIテストが行われたのは4月の20日でした。
面接会場には、社長と人事の方が2名腰掛けていました。そこに私が入り1:3の状態で面接がスタート。面接中は緊迫した空気感でした。
また、面接はエントリーシートに沿って行われ、趣味や特技から、会社の志望理由まで問われました。
面接の後のテストは面接官が退出した会場で1人で行いました。
終わると、退出を求められ帰宅。
以上が私の初めての最終面接とSPIテストの一連の流れです。
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「飛び抜けて良くはないけど、まあ悪くはないんじゃないかな」が私のその時のリアルな感想です。
しかし、結果をいうと、私はこの会社で必要とされることはありませんでした。
就活の怖いところなのですが、正直はっきりとした敗因がわからないのです。
もしかしたら面接官の気分かもしれないし、もしかしたら決定的な何かを私が言ってしまったのかもしれないし、もしかしたら会社の空気感に私が合わなかったのかもしれない。
もう一度言いますが、わからないことは本当に怖いのです。
「そんな悪くなかったし、相手が悪かったんだわ〜」
と当時の私は、せっかく反省する機会を与えられたにもかかわらず、ポジティブに乗り切ってしまったのです。
就活で気が滅入る人はかなりたくさんいると思います。そういう人たちにとって、この時の私のような気持ちの切り替え方は良いものです。
しかし、この時の私のように調子に乗っている就活生にとって、反省しないというのは失敗への階段を駆け上がるような行為です。
おっとりした社風のこの企業にとって私は、かなりイケイケの学生に見えたに違いありません。
「この子と働きたくないな」と思わせてしまったことが敗因かな、と、今では思います。
つまり、社会でとても大切な空気を読むことは、就活の面接においてもかなり重要なことなのです。
しかしこのことを経てもなお、当時の私は「自分も就活への向き合い方を考えなければならない」ということに気づくことはなかったのです。
続く
吉井菜恵